現在 の 地下鉄 東西線 建設 計画 は 、 仙台 市 都心 部 と その 南西 および 南東 の 各 地域 を 東西 に つなぐ もの で ある 。
主 に 仙台 中町 段丘 ( 広瀬川 の 河岸 段丘 ) 上 の 平地 に ある 都心 部 に対し 、 南西 部 は 広瀬川 が 形成 し た 多数 の 河岸 段丘 および 青葉山 丘陵 を 侵食 し て 形成 し た V 字 谷 により 、 標高 差 の 大きい 複雑 な 地形 が 広がり 、 さらに 仙台 城 や 天然記念物 「 青葉山 」 を 回避 する よう 道路 が 建設 さ れ た こと から ボトルネック が 多数 ある 。
一方 の 南東 部 は 、 大年 寺山 断層 や 長町 - 利府線 ( 断層 ) が 南北 に 通り 、 その 東側 に は 地下 水位 が 浅い 沖積 平野 が 広がる という 、 地下 が 複雑 な 地形 で あり 、 その 上 に は 奈良 時代 から ある 陸奥 国分寺 周辺 地域 、 江戸 時代 の 若林 城下町 ( 後 に 仙台 城下町 と 合一 ) と その 郊外 部 、 そして 、 昭和 初期 から 開発 が 始まる 広大 な 土地 区画 整理 事業 地域 と 、 複雑 な 経緯 で 成立 し た 市街地 が 広がり 、 特に 旧 若林 城下町 で は 城下町 特有 の 狭小 路線 ・ 屈曲 路 が 多い 。
その ため 、 南西 ・ 南東 の 両 地域 と 都心 部 と の 間 は ラッシュ 時 の 渋滞 が 激しく 、 その 改善 は 仙台 市 にとって 長らく 課題 で あっ た 。
上記 の 計画 の うち 、 仙石線 の 地下 化 は 連続 立体 交差 事業 として 実施 さ れ 、 2000 年 ( 平成 12 年 ) に 完成 し た ( 「 仙台 トンネル 」 、 「 あおば 通 駅 # 歴史 」 も 参照 ) 。
仙台 駅 - 西公園 間 の 地下鉄 線 整備 について は 、 地下 化 する 仙石線 を そのまま 西公園 まで 延伸 する 案 も あっ た が 、 当時 の 国鉄 ( 後 に JR 東日本 ) の 資金 調達 が 困難 だっ た こと から 、 仙石線 と 直通 する 市営 地下鉄 新 線 を 建設 する 案 が 模索 さ れ た 。
これ は 、 仙台 市 地下鉄 南北 線 の 泉中央 駅 延伸 が 政令市 移行 の 際 に 合併 し た 北部 の 旧 泉 市 へ の バーター で あっ た の と 同様 、 西部 の 旧 2 町 へ の バーター の 面 が 強い 。
しかし 、 モノレール 南西 線 と 地下鉄 線 の 乗り換え の 不便 が 予想 さ れる こと 、 短い 地下鉄 線 や それ に 続く モノレール 南西 線 で は 採算 が 見込め ない こと を 理由 として 市 は 計画 を 再 検討 し 、 1991 年 ( 平成 3 年 ) 3 月 に は 、 当時 の 石井 亨 仙台 市長 が 旧 計画 の 断念 を 発表 。
藤井 の 下 で 東西線 計画 は 検討 が 進め られ 、 東西線 は 仙石線 と 分離 し た 完全 な 独立 路線 と なる こと に なり 、 西部 の 旧 2 町 へ の 路線 区間 は 削減 さ れ 、 旧 仙台 市 部分 のみ に 計画 路線 長 は 短く なっ た 。
ただし 、 車両 の 規格 が 異なる ため 、 仙台 市 地下鉄 南北線 及び JR 各線 と の 直通 運転 は 不可能 と なっ た 。
2005 年 ( 平成 17 年 ) 7 月 31 日 投開票 の 仙台 市長 選挙 で は 、 東西線 の 建設 問題 が 争点 と なっ た が 、 勇退 する 藤井 市政 の 継承 と 東西線 の 建設 推進 を 公約 と し た 梅原 克彦 が 当選 し 、 反対 派 や 慎重 派 の 候補 は 落選 し た 。
仙台 市 は 裁判 で 勝訴 が 確定 する と 、 2012 年 ( 平成 24 年 ) 8 月 22 日 に 東西 線 の 事業 費 および 需要 予測 を 大幅 に 下方 修正 する 発表 を 行っ た 。
主 に 、 杜 の 都 ・ 仙台 の 象徴 で ある ケヤキ 並木 の 一部 伐採 および 、 青葉山 の オオタカ ( 準 絶滅 危惧 種 ) の 保護 など 環境 に関する もの と 、 建設 費 や 維持 費 など の 税金 の 使い道 に関する もの 、 需要 予測 の 正確 性 や 費用 対 効果 に関する もの で ある 。
しかし 、 仙台 市 は 沿線 の 並木 について は 植樹 帯 の 大き さ や 樹齢 から 限界 を 迎え 、 危険 な 状態 の 老木 も 散見 さ れる 状態 で ある と し 撤去 する こと に なっ た 。
仙台 市民 オンブズマン は 東西線 建設 の 差し止め を 求め て 訴訟 を 起こし た 。
仙台 市 は 事業 計画 当初 、 費用 便益 比 ( 費用 便益 分析 ) を 2 . 63 と し て い た が 、 予測 が 過大 で ある と 国土 交通省 から 指摘 を 受け 、 数値 を 1 . 62 に 修正 し て 事業 認可 を 受け た 。
しかし この 数値 は 国 が 鉄道 を 建設 する 際 に 比較 検討 する ため に 用いる マニュアル を 仙台 市 が 改変 し て 算出 し た もの で 、 マニュアル 通り だ と 算出 さ れる 数値 は 1 . 09 で あっ た 。
一 審 の 仙台 地方裁判所 は 判決 で オンブズマン の 訴え を 棄却 し た が 、 東西線 事業 の 費用 便益 比 は 1 . 09 だ と 認め た 。
パーソントリップ 調査 は 、 交通 モデル に 基づき 将来 の トリップ 数 ( 人 が 移動 する 回数 ) を 予測 する もの で 、 仙台 市 が 主張 する 東西 線 の 需要 予測 も 1992 年 ( 平成 4 年 ) の 第 3 回 パーソントリップ 調査 が 基 と なっ て いる 。
2002 年 ( 平成 14 年 ) に 行わ れ た 第 4 回 仙台 都市 圏 パーソントリップ 調査 ( 仙台 都市 圏 20 市町村 : 主体 : 宮城 県 ・ 仙台 市 ・ 国交 省 : 国庫 補助 事業 ) で は 、 4 通り の 予測 が 行わ れ た 。