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センセーショナル な キャロル 登場 ぶり は 、 頭 デッカチ に なっ て い た 日本 の ロック シーン を 強烈 に 揺さぶっ た 。

南田 勝也 は 「 1960 年代 中 後期 の ロック 生成 期 において 、 ロックンロール と ロック を 隔てる 最大 の 要因 は アート 指標 の 有無 に あっ た が 、 キャロル は その 時期 を 参照 体系 に し ない で 済ませ た 。

1950 年代 から 1960 年代 前期 にかけて の ロックンロール の 価値 観 ー すなわち 肉体 、 タフ ネス 、 成功 へ の 欲望 な どー に 基づい た アメリカン ・ ドリーム の 幻想 を ダイレクト かつ 戯画 的 に 日本 の 1970 年代 に 現出 さ せ た の が キャロル という 存在 だっ た 。

だからこそ 、 矢沢 及び キャロル は 、 1970 年代 という 時期 に メジャー 化 し た うえ で 、 『 ロック で ある 』 と の 認証 を 得 た ほとんど 唯一 の 存在 に なり 得 た の で ある 」 など と 論じ て いる 。

高 護 は 「 キャロル 最大 の 功績 は 思想 を 持た なく て も 日本語 の ロックンロール が 充分 に かっこいい こと を 提示 し た こと 」 と 述べ て いる 。

矢沢 の 作り出す 比類 なき メロディ ライン と ジョニー の 神経 の 細かい ところ から 醸し出す 知性 、 矢沢 の " 動 " と ジョニー の " 静 " が ぶつかり あい 火花 を 散らす ところ から キャロル の 爆発 的 エネルギー は 生み出さ れ た 。

矢沢 の メロディ は 、 その後 数多く 誕生 し て くる キャロル ・ フォロワー たち の 、 初期 ビートルズ 作品 の 特徴 を 表面 的 に 真似 た だけ の " マージーサウンド " と は 一線 を 画し て おり 、 現在 の " 矢沢 節 " が 伺える 強烈 な オリジナリティ を 発揮 し て い た 。

小学 6 年生 の 時 に 慶大 の 学 祭 で 初めて キャロル を 観 た という 横山 剣 は 、 ステージング の 衝撃 は 勿論 、 外国 の 翻訳 曲 と 思っ て い た 曲 が レコード を 買っ て 、 キャロル の オリジナル 曲 と 分かっ て 驚い た と 話し て いる 。

日本語 は ロック の リズム に のり にくい と いわ れ て き て 、 ワルツ に なら のり やすい 言葉 など と いわ れ て き た が 、 ロック に も のせ られる こと を キャロル が 示し た 。

アメリカ の 軽快 な ロックンロール に 日本 の ポップス ・ センス を 加え た キャロル の 日本語 オリジナル は 、 それ まで の " 日本語 ロック 論争 " を 完全 に 無意味 な もの に し た 。

日本語 による ロック の 確立 が キャロル 最大 の 功績 と いえる 。

はっぴ いえん どの ギタリスト ・ 鈴木 茂 は 、 「 キャロル は いろんな 意味 で 好 対称 だっ た 。

キャロル は 、 はっ ぴいえんどとは 異なる 手法 の 日本語 ロック で 成功 し た 。

1975 年 の 『 ヤング ・ インパルス 』 ( TVK ) で 放送 さ れ た 「 ヒストリー ・ オブ ・ キャロル 」 という 番組 で 「 英語 日本語 の 入り 混じっ た 、 まさに 無 国籍 の ロックンロール は 瞬く 間 に 若者 の 心 を 捉え た 」 と 紹介 さ れ た 。

こうした キャロル の 日本語 英語 チャンポン 歌詞 の 誕生 について は 、 デビュー 曲 「 ルイジアンナ 」 は 、 最初 は 全編 英語 詞 で あっ た が 、 レコード が 発売 さ れる 直前 に なっ て 、 レコード 会社 から 、 英語 詞 で は 売れ ない から 歌詞 を 日本語 に し て ほしい 、 と の 要請 を 受け 日本語 に 変更 し た の が 切っ掛け 。

「 巻き 舌 唱法 」 は 、 日本 で は キャロル 時代 の 矢沢 を 始まり として 、 吉川 晃司 で 一応 の 完成 形 と なる 、 桑田 佳祐 、 氷室 京介 、 福山 雅治 など 、 " かき くけ こ " を " き ゃきぃきゅきぃぇきょ " と 発音 する 現在 の J - POP シンガー たち へ と 受け継が れ た など と 論じ られる 。

相倉 久 人 は 1977 年 の 著書 で 「 キャロル に 代表 さ れる 英語 で も 日本語 で も ない よう な 、 今 の 日本語 的 な ロック の 言葉 」 と 解説 し 「 キャロル の 歌 を 聴い た 時 に 、 矢沢 君 の 歌っ て の は 、 日本語 と 英語 が めちゃくちゃ 入り 混じっ て いる わけ でしょ 。

だから その 辺 の 日本語 と 英語 が チャンポン に なっ て いる って いう ところ で もっ て 、 伝統 的 な 日本語 の しゃべり 方 、 あるいは 日本語 の 歌 の 歌い 方 と 違っ て まったく 新しい キャロル 独特 の 音葉 の リズム という もの を 獲得 し た ん だ という 実感 を 初めて 持っ た ん です よ ね 」 と 述べ て いる 。

キャロル は 、 それ まで 日本 で 認知 さ れ て い なかっ た ロックンロール を 一般 に 広める と 同時に 、 最新 の 録音 技術 を 世に 広め た 。

そうした 背景 の もと に 突如 と し て その 葬り 去ら れ た と も いえる 髪型 で 登場 し た の が キャロル だっ た 。