アルタイ 諸語 に 属する と する 説 は 、 明治 時代 末 から 特に 注目 さ れ て き た 。
ただし 、 アルタイ 諸語 に 属する と さ れる それぞれ の 言語 自体 、 互い の 親族 関係 が 証明 さ れ て いる わけ で は なく 、 したがって 、 古代 日本語 に 上記 の 特徴 が 見 られる こと は 、 日本語 が 類型 として 「 アルタイ 型 」 の 言語 で ある という 以上 の 意味 を 持た ない 。
南方 系 の オーストロネシア 語 族 と は 、 音韻 体系 や 語彙 に関する 類似 も 指摘 さ れ て いる が 、 語 例 は 十分 で は なく 、 推定 ・ 不 確定 の 例 を 多く 含む 。
一般 に 似 て いる と さ れる 語 の 中 に は 、 日本語 から アイヌ 語 へ の 借用 語 が 多く 含ま れる と み られる 。
この ほか 、 外来 語 の 表記 において 用い られる 「 ヴァ・ヴィ・ヴ・ヴェ・ヴォ 」 について は 、 バ 行 として 発音 さ れる こと が 多い ものの 、 独立 し た 音韻 として 発音 さ れる こと も あり 、 これら を 含める と さらに 増える こと と なる 。
日本語 の 「 う 」 は 、 東京 方言 で は 、 英語 など の u の よう な 円 唇 後 舌 母音 より 、 少し 中 舌 より で 、 それ に 伴い 円 唇 性 が 弱まり 、 中 舌 母音 の よう な 張 唇 で も 円 唇 で も ない ニュートラル な 唇 か 、 それ より ほんの 僅か に 前 に 突き出し た 唇 で 発音 さ れる 、 半 後 舌 微 円 唇 狭 母音 で ある 。
円 唇 性 の 弱 さ を 強調 する ため に 、 ɯ を 使う こと も ある が 、 これ は 本来 朝鮮 語 に 見 られる 、 i の よう な 完全 な 張 唇 で あり ながら 、 u の よう に 後 舌 の 狭 母音 を 表す 記号 で あり 、 円 唇 性 が 減衰 し つつ も 残存 し 、 かつ 後 舌 より やや 前 より で ある 日本語 の 母音 「 う 」 の 音声 と は 違い を 有する 。
これ は 、 「 直前 の 母音 を 1 モーラ 分 引く 」 という 方法 で 発音 さ れる 独立 し た 特殊 モーラ で ある 。
「 えい 」 「 おう 」 と 書か れる 文字 は 、 発音 上 は 「 ええ 」 「 おお 」 と 同じく 長 母音 e ̞ː o ̜̞ː として 発音 さ れる こと が 一般 的 で ある ( 「 けい 」 「 こう 」 など 、 頭 子音 が 付い た 場合 も 同様 ) 。
すなわち 、 「 衛星 」 「 応答 」 は 「 エーセー 」 「 オートー 」 の よう に 発音 さ れる 。
たとえば 、 「 です 」 「 ます 」 は de ̞ su ̜̟̥ mäsu ̜̟̥ の よう に 発音 さ れる し 、 「 菊 」 「 力 」 「 深い 」 「 放つ 」 「 秋 」 など は それぞれ k ʲ i ̠̥ ku ̜̟ ʨ i ̠̥ kä ɾ ä ɸ u ̜̟̥ käi ̠ hänä ʦ u ̜̟̥ äk ʲ i ̠̥ と 発音 さ れる こと が ある 。
個人 差 も あり 、 発話 の 環境 や 速 さ 、 丁寧 さ によって も 異なる 。
子音 は 、 音韻 論 上 区別 さ れ て いる もの として は 、 現在 の 主流 学説 に よれ ば 「 か ・ さ ・ た ・ な ・ は ・ ま ・ や ・ ら ・ わ 行 」 の 子音 、 濁音 「 が ・ ざ ・ だ ・ ば 行 」 の 子音 、 半 濁音 「 ぱ 行 」 の 子音 で ある 。
基本 的 に 「 か 行 」 は k 、 「 さ 行 」 は s ( θ を 用いる 地方 ・ 話者 も ある ) 、 「 た 行 」 は t 、 「 な 行 」 は n 、 「 は 行 」 は h 、 「 ま 行 」 は m 、 「 や 行 」 は j 、 「 だ 行 」 は d 、 「 ば 行 」 は b 、 「 ぱ 行 」 は p を 用いる 。
「 さ 行 」 「 ざ 行 」 「 た 行 」 「 は 行 」 の 「 い 段 」 音 の 子音 も 独特 の 音色 で ある が 、 これ は 単なる 口蓋 化 で なく 、 調音 点 が 硬 口蓋 に 移動 し た 音 で ある 。
また 、 「 に 」 の 子音 は 多く は 口蓋 化 し た n ʲ で 発音 さ れる が 、 硬 口蓋 鼻音 ɲ を 用いる 話者 も ある 。
たとえば 東京 方言 の 場合 、 「 雨 」 「 飴 」 は それぞれ 「 ア \ メ 」 ( 頭 高 型 ) 、 「 ア / メ 」 ( 平板 型 ) と 異なっ た アクセント で 発音 さ れる ( / を 音 の 上昇 、 \ を 音 の 下降 と する ) 。
一方 、 アクセント 核 は 単語 に 固定 さ れ て おり 、 「 たま ご 」 の 「 ま 」 の 後 の 下がり目 は なく なる こと が ない 。
「 花 が 」 が 東京 で 「 低 高低 」 、 京都 で 「 高低 低 」 と 発音 さ れる よう に 、 単語 の アクセント は 地方 によって 異なる 。
また 、 「 松 が 」 「 空 が 」 「 海 が 」 は 東京 で は いずれ も 「 高低 低 」 と 発音 さ れる の に対し 、 京都 で は いずれ も 「 低 低 高 」 と 発音 さ れる 。