JR 西日本 所属 車 は 引き続き 東海道 ・ 山陽本線 区間 の 寝台 特急 で 運用 さ れ た が 、 2009 年 3 月 、 同 区間 の 客車 寝台 特急 全廃 を もっ て 定期 運用 を 終了 、 2010 年 に は 全車 が 除籍 と なり JR 西日本 所属 車 は 消滅 し た 。
高 運転 台 式 非 貫通 型 で 、 従来 の 機関 車 より 一段 高い 位置 に 設け られ た 運転 台 や 中央 部 を 突出さ せ た 前面 形状 は 、 後述 の 灯火 配置 や ナンバー プレート の 台座 ともども 151 ・ 161 系 → 181 系 電車 や 481 系 電車 の ボンネット 型 先頭 車 の ボンネット 部分 を 縮め た よう な 特急 形 電車 を 彷彿 と さ せる 従来 の 国鉄 電気 機関 車 に ない 独特 の もの で ある 。
本 形式 専用 に 開発 さ れ た 直流 直 巻 整流 子 電動 機 の MT 56 ( 85 % 界 磁時 の 端子 電圧 750 V 時 1 時間 定 格 出力 650 kW 、 定 格 回転 数 1 , 200 rpm ) を 6 基 搭載 する 。
この MT 56 は 後述 する QD 10 中空 軸 式 可 撓 吊り 掛け 駆動 装置 を 採用 する こと を 前提 として 、 耐熱 性 の 高い 無 溶剤 エポキシ 樹脂 絶縁 材 の 採用 や 定 格 回転 数 の 引き上げ など で 高 出力 を 得 られる よう に 設計 さ れ た 低 トルク 高 回転 数 仕様 の 高速 電動 機 で あり 、 MT 52 より 軽量 で あり ながら 85 % 界 磁 で MT 52 の 全 界 磁時 の 約 1 . 5 倍 の 出力 を 実現 し た 。
本 形式 で は この MT 56 を 歯 数 比 3 . 55 で 使用 し 、 85 % 界 磁 で の 定 格 速度 を 72 . 2 km / h に 設定 、 より 定 格 回転 数 の 低い MT 52 で 歯 数 比 3 . 83 と し て い た EF 65 形 の 全 界 磁定 格 速度 45 km / h を 大幅 に 上回っ た のみ なら ず 、 貨物 用 機関 車 で あり ながら 、 牽引 力 を 低く し 定 格 速度 を 高く 設計 さ れ て い た 旅客 用 機関 車 の EF 58 形 ( 歯 数 比 2 . 68 、 全 界 磁定 格 速度 68 km / h ) による 重 連 と ほぼ 同等 の 走行 性能 、 言い換えれ ば EF 65 形 の 牽引 力 と EF 58 形 の 運転 速度 を 両立 する 、 一種 の 万能 機 として 完成 し た 。
制御 回路 は リレー から ダイオード・サイリスタ・シンクロ 電動 機 等 の 新 技術 が 積極 的 に 採用 さ れ 、 空転 検知 装置 は 電気 機関 車 で 初めて 主 電動 機 電機 子 電圧 比較 方式 を 採用 し た 。
軸 箱 支持 機構 は 台車 枠 の 側 梁 から 垂直 に 下ろさ れ た ピン と 軸 箱 の 円筒 ゴム が 摺 動 する こと で 前後 左右 方向 を 弾性 支持 し 、 上下 荷重 は 軸受 直上 に 位置 する 2 組 の コイル ばね が 負担 する 、 ED 60 形 用 DT 106 以来 の 方式 が 踏襲 さ れ て いる 。
これ は 設計 当時 ドイツ 連邦 鉄道 103 型 電気 機関 車 など で 採用 さ れ て い た の と 同様 の 機構 で 、 国鉄 電気 機関 車 で は 最初 で 最後 の 採用 例 と なっ た 。
連結 器 は 周囲 に ブレーキ 指令 を 伝える ブレーキ 管 ( BP ) および 空気圧 を 供給 する 元 空気 溜 管 ( MRP )、 と 2 系統 の 空気 管 を 装備 し 、 同形 の 連結 器 を 備える 10000 系 高速 貨車 と の 連結 時 に は 空気 管 も 自動的 に 連結 さ れる 構造 で ある 。
これ は 10000 系 貨車 の 各 台車 に 備え られ た 空気 ばね と 各車 の ブレーキ 装置 を 駆動 する 動力 源 と なる 元 空気 溜 に 空気圧 を 供給 する MRP を 編成 全体 に 引き 通す ため で 、 連結 器 本体 は 遊間 の ない 日本製鋼所 設計 の 密着 式 自動 連結 器 を 使用 し て 連結 時 に 各 空気 管 も 確実 に 接続 さ れる 設計 と し て いる 。
後年 に は 生産 終了 と なっ て い た PS 17 の 部品 調達 が 難しく なっ た こと から 、 PS 22 B 下 枠 交差 形 パンタグラフ へ の 換装 が 施工 さ れ た もの が ある 。
PS 17 の 予備 部品 の 在庫 状況 ( PS 22 B に 載せ 替え られ て 降ろさ れ た PS 17 も 再 整備 で 備品 と なる ) から 必要 に 応じ て 行わ れる ため 、 一気に 全車 に 施工 さ れる もの で は なく 、 また 一度 PS 22 B に 載せ 替え られ て から 、 再度 PS 17 に 載せ 替え られ た もの も 存在 する 。
運転 台 操作 機器 は 従来 機関 車 の 標準 仕様 から 大きく 変更 さ れ た 。
ノッチ 板 を 廃 し 電車 同様 の 操作 性 を もつ 主幹 制御 器 ハンドル 、 電気 機関 車 で 初めて 「 セル シン 」 と 呼称 する シンクロ 変換 器 を 採用 し た 弱め 界 磁 ハンドル 、 人間 工学 の 思想 に 基づき 視認 性 を 配慮 し て 一直線 に 配置 さ れ た 計器 類 など を 装備 する 。
昭和 40 年度 第 2 次 債務 により 、 1966 年 ( 昭和 41 年 ) 9 月 に EF 90 形 として 川崎 車輛 + 川崎 電機 で 製作 さ れ た 。
最高 速度 100 km / h の 高速 貨車 コキ 10000 形 ・ レサ 10000 形 など と 同時に 試作 さ れ 、 各種 試験 に 供 さ れ た 。
また 、 側 引き窓 が 2 分割 さ れ て いる ( 量産 車 は 1 枚 ) 。
1968 年 ( 昭和 43 年 ) 、 量産 1 次 車 が 製作 さ れ た の と 同 時期 に 量産 車 と 仕様 を 統一 する 改造 を 行い 、 量産 車 と 同じ EF 66 形 に 編入 し て 番号 を EF 66 901 に 変更 し た 。
前面 窓 の 桟 の 移設 は 1987 年 ( 昭和 62 年 ) の 全 検 入場 時 に 行わ れ た が 、 桟 の 幅 は 変更 さ れ なかっ た 。
1987 年 ( 昭和 62 年 ) の JR 移行 時 に は JR 貨物 に 承継 さ れ 、 吹田 機関 区 に 配置 さ れ 貨物 列車 に 使用 さ れ た 。