差 動 歯車 は 一般 的 に 3 輪 以上 の 自動車 で 利用 さ れ 、 駆動 する 左右 の 車輪 の 軸 の 中央 付近 に 設け られる 。
これ は フルタイム 四 駆 と 呼ば れる もの で 、 エンジン 出力 は まず センターデフ へ 伝え られ 、 そこ から 前後 の デフ に 配分 さ れる こと に なる 。
これ は フルタイム 四 駆 において センターデフ を 直結 さ せ た 場合 も 同様 で あり 、 特に 駐車 場 など で ハンドル を 大きく 切っ て 小回り する と 、 車体 全体 が 不快 な 振動 に 見舞わ れる こと が ある 。
リング ギア を 固定 し た 状態 で サイド ギア の 一方 を 回転 さ せ た と する と ピニオンギア を 介し て もう 一方 は 逆 方向 に 回転 する 。
車輪 の 片方 が 溝 に 落ち た 、 あるいは 氷 に 乗り上げ た など 、 無 負荷 状態 あるいは 無 負荷 に 近い 状態 に なっ た 場合 、 その 車輪 に対する 拘束 力 ( トルク ) が 著しく 小さく なる ため に 空回り し て しまい 、 もう 一方 の 地面 に 接地 し て いる 車輪 を 回転 さ せる こと が でき なく なっ て しまう 。
リング ギア ( 青 ) の 枠 と ピニオンギア ( 緑 ) は 固定 さ れ て いる が 、 リング ギア ( 青 ) と サイド ギア ( 赤 、 黄 ) は 同じ 軸 に 通し て ある だけ で 連動 は し ない 。
オープンデフ が 抱える 「 無 負荷 状態 の 車輪 側 を 空転 さ せ て しまう 欠点 」 の 解決 の ため 、 まず 最初 に 何らかの 方法 で 差 動 装置 の 固定 ・ 開放 を 制御 する デ フロック ( DL : Differential Lock 、 差 動 固定 装置 ) が 考案 さ れ た 。
4 WD において は 車軸 のみ なら ず 、 センターデフ を 固定 する こと で スタック から の 脱出 性能 を 更に 向上 さ せ られる センター デ フロック など の 機構 も 実用 化 さ れ た 。
オープンデフ を 単純 に 溶接 など の 方法 で 完全 に 固定 し て しまう スプール・デフ に 大別 さ れる 。
例えば 、 マッスルカー 時代 の アメリカ 車 で 多用 さ れ た デトロイト ・ ロッカー に 代表 さ れる 、 旋回 中 の 左右 車輪 の 回転 差 を 検知 し て 固定 解除 を 行う もの の 場合 、 コーナ リング の 最中 に 突如 固定 解除 が 行わ れる こと から 、 ハンドリング が アンダーステア から オーバーステア に 一気に 変化 する という 独特 の 作動 特性 が 存在 し た 。
こうした 欠点 の 克服 の ため に 、 後述 の リミテッド・スリップ・デフ が 考案 さ れる よう に なり 、 現在 で は オフロード 走行 を 特に 重視 し た クロスカントリー 型 4 WD 車 や 一部 の 輸送 トラック など に セレクタブル・デフロック が 装備 さ れる 程度 で 、 ドラッグ レース など 極端 な 直進 性能 を 求める 競技 車両 など を 除い て は 一般 的 な スポーツ 走行 車両 は ほぼ 全て が LSD へ と 移行 し て いる 。
デフロック の 持つ 差 動 固定 時 の ドライバビリティ 低下 の 問題 を 克服 する ため に 、 必要 な 時 に のみ 差 動 を 制限 する 為 の リミテッド・スリップ・デファレンシャル ( LSD : limited slip differential 、 差 動 制限 装置 ) が 考案 さ れ た 。
入力 さ れる トルク の 反 力 が 一定 以上 に なる と 差 動 を 制限 する 方式 。
新しい 技術 として 電子 制御 さ れ た 差 動 装置 が ある 。
( 世界 ラリー 選手権 で は 2006 年 より センターデフ を 除き 禁止 さ れ た ) 物理 的 な 機構 として は 、 油圧 で 摩擦 板 の 圧力 を 調整 する こと で 効き を 調整 する 油圧 式 、 電磁 クラッチ を 利用 する 方式 の 2 種類 が ある 。
市販 車 で は 日産 ・ スカイライン GT - R の アクティブ LSD や 三菱 ・ ランサーエボリューション の ACD 、 スバル ・ インプレッサ の DCCD 、 フェラーリ ・ F 430 など に 搭載 さ れ て いる 。
デフ 内 に 変速 機 を 内蔵 し 、 変速 機 により 増 速 または 減速 を 作り出し 、 左右 の 出力 軸 に 電子 制御 クラッチ で 伝達 する こと により 、 アクティブ に 回転 差 を 生じ させる と共に 、 左右 輪 の トルク 変化 により 、 ヨーモーメント を 強制 的 に 発生 さ せる こと で 、 旋回 性能 を 向上 さ せ た 。
機構 として は 自転車 に 使わ れ て いる もの と 全く 同じ で 、 これ は ホイール 内部 に ピニオンギア を 入れ 、 コーナ リング 時 に 外側 の タイヤ を 空転 さ せる こと で 、 コーナ リング 抵抗 を なくす もの で ある 。
ただし 、 この 機構 の 場合 、 内輪 側 の 駆動 に対して 外輪 の 駆動 を 加速 方向 に キャンセル ( 滑ら せる ) さ せる 機構 の ため 、 自動車 という 乗り物 の 構造 上 、 コーナ リング で 遠心 力 による 荷重 が 外輪 に 掛かり 、 外輪 の 駆動 力 が 強く 要求 さ れる という 通常 の 状況 で は 外輪 の 駆動 を 加速 側 に 滑ら せる こと が 事実 上 不可能 で ある 。
ランド ローバー ・ シリーズ I 初期 型 の 前輪 に 使用 さ れ て い た 。