1955 年 の 国立 国語 研究所 の 有識者 調査 の 項目 に は 「 ニッポン ・ ニホン ( 日本 ) 」 「 ジッセン・ジュッセン ( 十 銭 ) 」 「 見 られ なかっ た ・ 見れ なかっ た 」 「 御 研究 さ れ まし た ・ 御 研究 に なり まし た 」 など 、 今日 でも しばしば 取り上げ られる 語形 ・ 語法 が 多く 含ま れ て いる 。
井上 史雄 の 分類 に 即し て 述べる と 、 若者 言葉 と 称さ れる もの は 以下 の よう に 分類 さ れる 。
上記 は 、 いずれ も 批判 に さらさ れ うる という 点 で は 同様 で ある が 、 1 - 4 の 順 で 、 次第に 言葉 の 定着 率 は 高く なる ため 、 それだけ 「 言葉 の 乱れ 」 の 例 として 意識 さ れ やすく なる 。
とりわけ 、 1990 年代 以降 は 「 ノリ 」 を 楽しむ 世代 が 低 年齢 化 し 、 消費 ・ 娯楽 社会 の 産物 として 若者 言葉 が 生産 さ れ て いる という もの で ある 。
1970 年代 から 1980 年代 にかけて 、 少女 の 間 で 、 丸み を 帯び た 書き 文字 が 「 かわいい 」 と 意識 さ れ て 流行 し 、 「 丸文 字 」 「 まんが 文字 」 「 変体 少女 文字 ( = 書体 の 変わっ た 少 女文字 の 意 ) 」 など と 呼ば れ た 。
マスコミ で は 「 チョベリバ 世代 が 楽しむ ヘタ ウマ 文字 」 「 女 高 生 に 広まる 変 な とんがり 文字 」 など と 紹介 さ れ た が 、 必ずしも 大人 世代 の 話題 に は なら ない まま 、 確実 に 広まっ た 。
この 文字 を 練習 する ため の 本 も 出版 さ れ た 。
1980 年代 後半 に 使用 が 開始 さ れ た 顔 文字 は 、 若者 へ の コンピュータ の 普及 により 広く 使用 さ れる よう に なっ た 。
携帯 電話 に 絵文字 が 実装 さ れ た こと により 、 絵文字 文化 と 呼ば れる さまざま な 絵文字 を 利用 し た コミュニケーション が 行わ れる よう に なっ た 。
「 ゎたしゎ 、 き ょぅゎ 部活 が な ぃの 」 の よう に 特定 文字 を 小字 で 表記 する もの で 、 マスコミ で も 紹介 さ れる よう に なっ た 。
また 、 「 ぅゎょぅ ι ゛ ょっょぃ 」 の よう に 、 すべて の 文字 を 小文字 化 し たり 、 ι ゛ の よう な 通常 は 使用 さ れ ない 文字 も 使わ れる こと が ある 。
1947 年 10 月 から NHK ラジオ で 「 ことば の 研究 室 」 が 始まり 、 1951 年 に は 雑誌 『 言語 生活 』 が 創刊 さ れ た 。
戦後 、 最初 の 日本語 ブーム が 起こっ た の は 1957 年 の こと で 、 金田一 春彦 『 日本語 』 ( 岩波 新書 、 旧版 ) が 77 万 部 、 大野 晋 『 日本語 の 起源 』 ( 岩波 新書 、 旧版 ) が 36 万 部 出版 さ れ た 。
1974 年 に は 丸谷 才一 『 日本語 の ため に 』 ( 新潮社 ) が 50 万 部 、 大野 晋 『 日本語 を さかのぼる 』 ( 岩波 新書 ) が 50 万 部 出版 さ れ た 。
さらに 、 2001 年 に 齋藤 孝 『 声 に 出し て 読み たい 日本語 』 ( 草 思社 ) が 140 万 部 出版 さ れ た 頃 から 、 出版 界 で は 空前 の 日本語 ブーム という 状況 に なり 、 おびただしい 種類 と 数 の 一般 向け の 日本語 関係 書籍 が 出 た 。
2004 年 に は 北原 保雄 編 『 問題 な 日本語 』 ( 大修館書店 ) が 、 当時 よく 問題 に さ れ た 語彙 ・ 語法 を 一般 向け に 説明 し た 。
翌 2005 年 から 2006 年 にかけて は 、 テレビ で も 日本語 を テーマ と し た 番組 が 多く 放送 さ れ 、 大半 の 番組 で 日本語 学者 が コメンテーター や 監修 に 迎え られ た 。
日本語 が 特殊 で ある と する 論 は 、 近代 以降 しばしば 提起 さ れ て いる 。
この よう に 、 日本語 を 劣等 もしくは 難解 、 非合理 的 と する 考え方 の 背景 として 、 近代 化 の 過程 で 広まっ た 欧米 中心 主義 が ある と 指摘 さ れる 。
この 点 から 、 日本語 は ごく 普通 の 言語 で ある という 結論 が 導か れる と さ れる 。